江戸なのにシルクロード展
昨日、両親が東京に来たので江戸東京博物館で「シルクロード展」を見る運びとなった。
江戸東京博物館でなぜにシルクロード展なのかはさておき、
この博物館のおかしなシルエットにはつい突っ込みを入れたくなる。
なんだかんだで中に入り、展示物を眺めていると、周りのおっさんおばさん達がうんちくを語りだす。
どうやらNHKの番組で予習してきたものを現物で確認しようというつもりらしい。
美術的価値なんてちっとも分からない私にとって、予備知識を持たないことは不幸にして幸いか
企画として目玉の展示物がどれかも分からず彷徨うこととなる。
特に派手なものなどないけど、目の前にある遺物を何世紀も前の人が作り、使用していたことを想像すると
付着している汚れの由来にさえ目がいってしまう。
展示物で面白いなぁと思ったのは、最初から二つ目にある布であった。
縦18本のひもに横数本のひもが絡む布。
その横ひもの何本かに色がつけられてありデザインが施されているのだ。
その布が面白いと思うのは、使用されていた年代が紀元前1000~2000年とあるからである。
紀元前何千年の人が布に対して実用性だけでなく、デザインにまで気を遣っていたとは驚きである。
その時代においてはすでに、人の根源的な意識に個性が備わっていたのだろうか。
砂漠という苛烈な環境下に住まう人々が織り成す服飾は機能とデザインに関して個性的であり、
時代と共に変容する国境線があり、それをまたぐ人々の流動により、服飾に影響を与えあう様が見てとれたのがこの展示会の面白さだと私は思った。
ホントは、壁画や副葬品を見るべきなんだろうが…
そんなこんなで、六時間後には女の子にふられる羽目となる。